大腸内視鏡検査が不安なときは医師に相談してみよう!

大腸内視鏡検査は、大腸がんをはじめとした大腸の病気を発見するために必要な検査のひとつです。初めて大腸内視鏡検査を受けるときは、誰もが恥ずかしさや不安・怖いといった気持ちを抱きます。このような気持ちは、大腸内視鏡検査についての知識が乏しかったり、医師や技師の説明が不足していたりすることから起こることが多いです。
そのため、大腸内視鏡検査を受ける前に本当に今受けるべき検査などかといったことや、しっかりと気になっている点や不明点を確認しておく必要があります。
今回は大腸内視鏡検査を受けるときに不安な人に向け、クリニックと大学病院どちらがよいのかということから、聞いておいたほうがよい質問などについてお話していきます。

大学病院とクリニックの医師どちらがよいのか

かかりつけ医のいる病院に大腸内視鏡検査の設備がある場合は、そのままかかりつけ医で検査を受ける人は多いです。しかし、かかりつけ医に設備がないため、紹介されて他のクリニックや大きな病院で検査を受ける人もいます。またかかりつけ医がないという人は、評判のよいクリニックと大学病院や、その地域の基幹となっている病院など、どこで受けるか迷う人も多いです。

大学病院や基幹病院などの大きな病院ではいくつかの検査方法を選ぶことができるなどのメリットがあるところも多いですが、まず病気があるかないかといったことだけを知りたいのであれば、クリニックや個人病院のほうがよいです。なぜかというと、大きな病院は予約が埋まっていることが多く、検査まで1カ月以上かかってしまうことがあり、医師を選ぶことができないというデメリットがあります。また実際に検査を行った医師と説明を行う医師の意見が食い違うということもあるのです。

その点、個人病院やクリニックといった病院では比較的予約を入れやすく、検査を行う医師と検査結果の説明を行う医師が同じなので、意見が食い違うということはありません。仮に検査を受けた病院で処置できない大きな病院が見つかったときには、対応できる病院を紹介してもらうなどの対応も行ってくれます。
個人病院やクリニックを選ぶときは、周囲の人やネットなどで口コミ評判を調べてみることをおすすめします。実際に大腸内視鏡検査を受けたという人が身近にいるのであれば、検査の流れなどの詳細を聞いてみるのもよいでしょう。

内視鏡検査の必要性と方法などをきちんと確認しよう

今まで特にこれといった症状がなく、たまたま下痢などで病院に行ったときに、大腸内視鏡検査をすすめられて不安になってしまう人もいます。このときなぜ医師が大腸内視鏡検査をすすめてくるのか、検査の必要性を確認しておくことも大切です。それを聞くことにより安心して診察にのぞむことができます。

また、大腸内視鏡検査にはいくつかの種類があります。大腸内視鏡の種類によっては痛みが全くないものや、下剤の量が少なくてすむものなど種類によってやり方や下剤の量なども変わります。そのため、自分が検査を受ける病院で行っている検査方法や痛みの程度、下剤の量など検査内容についてきちんと説明を医師から聞くことで、不安を解消することが可能になります。
また、検査は内視鏡担当医が行うのかなども確認しておいたほうが、安心度が高まります。医師によっては自分の希望する病院へ紹介状を書いてくれたり、希望する大腸内視鏡検査を行っている病院を紹介してくれたりすることもあるので、事前に自分で病院などを調べておくとよいでしょう。

医師に相談するときは事前に自分が大腸内視鏡検査について不安に思っていることや、疑問に思っていることを文章に書きだしまとめておくとスムーズに会話を行うことができます。どうしても時間内に病院に行って医師の説明を聞くことができないような場合は、電話やメールなどで問い合わせてみましょう。大きな病院では内視鏡センターなどを個別に設置しているところがあり、24時間質問や相談の対応も行っているところが多いです。

大腸内視鏡検査を受ける前に確認しておきたいこと

大腸内視鏡検査についてわからないことが多い、どんなことを聞いておけばよいのだろうという人もいることでしょう。大腸内視鏡検査を受ける前に、次のようなことを確認しておけば安心して検査を受けることができるようになります。

  • 検査方法(鎮痛剤などを使用するのかなど)
  • 検査中心拍数や血中酸素濃度などをチェックするパルスオキシメーターを付けるか
  • 検査中に身体の向きを変えるようなことはあるのか
  • 検査は担当医が1人で行うのか
  • 検査が終わったとき、休むことのできる部屋(回復室)があるか
  • 検査後、何かあったときは相談や治療を受けることができるか

大腸内視鏡検査はガスを注入して大腸を膨らませながら行うのが主流でしたが、最近では少量の水をいれ大腸をあまり膨らませなくてよい方法や、柔らかいスコープの使用などいくつか方法があります。どの方法で行うのか、痛みを和らげるために鎮痛剤などを使うのかはしっかりと確認しましょう。パルスオキシメーターは、検査中の呼吸の状態や心拍数といった患者の状態を知るための機材なので、装着をすることで安全度が高まります。

スコープを使った大腸内視鏡検査の際中に身体の向きを変えるように指示を出す医師がいますが、このような指示をする医師はあまり検査が上手ではない人が多いです。また以前は2人体制で検査を行っていましたが、最近は担当医1人で行うことがほとんどです。2人体制で行う場合は医師の技量不足や、古いやり方で検査を行っていると考えることができます。

鎮静剤などの薬が検査後も残っているような場合に帰宅すると、事故などに巻き込まれるような予想外のことが起こる場合があるため、検査後に休むことのできる回復室がある医院だと安心できます。またポリープや患部の切除を行ったようなときは、帰宅後に異変が起こることもあるので、検査後に問題があったときにすぐに対応してくれるかどうかも確認しておきましょう。

医師の対応に不安ならセカンドオピニオンも考えよう

大腸内視鏡検査をすすめてくる医師が、自分の病気について詳しく説明してくれずに不安を感じたり、本当に今すぐに大腸内視鏡検査が必要なのかと疑問に思ったり検査について悩んでしまう人もいるでしょう。また担当医がどうしても信用できず検査を受けたくないという場合には、セカンドオピニオンを考えてみることをおすすめします。

セカンドオピニオンは専門医が治療法などについて意見を言うだけで、検査や投薬、処置といった医療行為を行うことはありません。セカンドオピニオンは患者の現在の症状を見て、より適切な治療法などを自分で決定するために、アドバイスを行ってくれるのです。そのため検査前だけでなく、検査結果に不満があるときなどに活用するといいでしょう。セカンドオピニオンは、安心して治療にのぞむために背中を押してくれるきっかけになります。

近年では、セカンドオピニオン外来を設置している病院は増えており、予約が必要な場合が多く、相談料は病院によって異なります。セカンドオピニオンで相談するときは自分の今の病状やこれまでの経過、そして質問したいことをまとめておくと短時間できちんとした回答を得られやすいです。

セカンドオピニオンで大腸内視鏡検査の必要性に納得できたり、不安が解消されたりした場合には、担当医や紹介された病院で大腸内視鏡検査を受けましょう。またセカンドオピニオンで検査を受けたいといった場合には、改めて外来で診察を受け大腸内視鏡検査を行うことになります。

大腸内視鏡検査は誰もが最初は不安や怖いといった感情を持ってしまいがちな検査です。人によって程度はまちまちですが、痛みもあります。そのため医師の説明が不十分だったり、検査の必要性がないと本人が思っていたりする場合は不安が大きくなってしまうことが多いです。

きちんと検査前に医師から細かな説明を受け、疑問点をなくすことで大腸内視鏡検査に対する不安や怖いといった感情は薄れていくのです。どうしても担当医の診断が納得できず大腸内視鏡検査の必要性がないと思うような場合は、セカンドオピニオンで現在の自分の病状などを伝え、アドバイスを受けることをおすすめします。