5分でわかる!サラリーマンに受けてほしい!大腸内視鏡検査の必要性

年1回ある定期健康診断で、基本的に「大腸内視鏡検査」は追加オプションという形でないと受けることができません。(化学物質を扱う等の特定業務従事者の方は別の扱いになります。)
したがって、30代、40代、50代を問わず、サラリーマンの皆さんは各自で大腸内視鏡検査を受けなければいけないのです。

とはいっても、受けたこともないし大腸内視鏡検査はよくわからない…という方が大多数だと思います。中には便潜血検査で陽性が出てしまった…という方のために。

この記事では大腸内視鏡検査の流れ・注意点、さらには自分に合った病院の見つけ方も含めて、詳しく説明していきます。ぜひ最後までお読みいただき、今こそ大腸内視鏡検査を受けに行きましょう!

40代以降は大腸がんにかかるリスクが高まる

あなたはこんな経験をしたことはありませんか?
職場で緊張したりイライラしたりすると、お腹が不調になってしまう。あるいは、仕事の失敗で「どうしよう」と焦っているうちに、体調が悪くなってしまい、急に下痢などをしてしまったこと。

胃腸は実にデリケートな臓器です。ストレスや精神面の影響を強く受け、そのせいで免疫機能が低下し、さまざまな疾患を発生させるという図式なのです。その他にも、喫煙や多量の飲酒、肥満などの要素も大腸がんになりやすい要因となっています。さらにここに加わるのが「加齢」です。40歳を境に、急激に大腸がんになるリスクが高くなり、発見が遅れてしまうと、最悪死にいたってしまうケースもあるのです。会社勤めの人は、「自分に当てはまる」という人もいるかもしれませんが、だからこそ大切なのが、「内視鏡検査を受けて自分の体の状態を知っておくこと」なのです。

ただ、現実には内視鏡の検査を受けている人は少なく、そこにいたるには「お腹の具合が明らかに悪くなってから」というケースがほとんどなのです。問題なのはこの点です。大腸がんは、明らかに「お腹の調子がおかしい」となったときに発見したのでは、他の臓器にも転移していて、もはや手遅れになってしまうという状況になっていることが多いのです。それもこれも、早い段階で内視鏡検査を受けていなかったからにほかなりません。

働き盛りのサラリーマンだからこそ、自分の体のコンディションを日々整えておくのは必要不可欠なこと。それだけに、「サラリーマンこそ、内視鏡検査を受けるべきだ」と強く言いたいのです。

大腸内視鏡検査を受ける前は食事に注意!

いざ検査を受けてみよう!と思い立っても、「検査の前って面倒くさそうなことがたくさんありそう…」などと考える人もいるかもしれません。実際に検査前で注意すべきことは「検査の前日の食事」です。

まず朝食と昼食は、消化のよいものを摂り、夕食は20時頃までに済まし、朝昼同様に消化のよいものを摂るようにします。ここで言う「消化のよいもの」とは、以下のものです。

白いごはん、おかゆ、食パン、うどん、そうめん
じゃがいも、かぼちゃ、豆腐、はんぺん、鶏ささみ、白身魚
反対に「消化の悪いもの」をあえて挙げるとすれば、こちらになります。
繊維の多い野菜、山菜、ごぼう、とうもろこし
タコ、イカ、貝類、肉類、肉加工品、果物類
海藻類、豆類、こんにゃく、チーズ、乳製品、牛乳、キノコ類
「消化の悪い」とされるもののなかには、「えっ、これもダメなんですか?」と思う食べ物もあるかもしれません。ただ、翌日の検査さえ終われば、その後は普段通りの食事が可能となるわけですから、1日だけの辛抱と割り切って考えるのがいいのではないでしょうか。そして就寝前に病院から処方された下剤を服用する場合もあることもお忘れなく。

そして検査当日は、もちろん朝食は抜きです。ただし、水やお茶などの水分を摂るのは大丈夫ですが、内視鏡検査前に胃腸をきれいな状態にするために、下剤を飲んでトイレに行ってもらうことになります。ここまで検査前の食事について述べてきましたが、こうしたことは内視鏡検査を受ける前に、しっかりと頭に入れておくとよいでしょう。

検査時の痛みは「ほとんどない」レベルまで到達

過去に内視鏡検査を受けたことのあるという会社の上司や先輩、同僚などの体験談を聞くと、「あんまりいいものじゃなかった」「痛み?あった印象が強いな」などという人もいるかもしれません。こんな話を聞いてしまった後では、「よし、オレも検査を受けよう!」などという気にはなかなかなれないのも無理はありません。

たしかに内視鏡を胃や大腸のなかで無理に押したりすると、圧力がかかって痛みが出てきてしまうことがあります。もともと大腸の粘膜には痛覚がありません。けれども無理に内視鏡を挿入してしまうと、腸管が引っ張られて腸の周辺の筋肉が刺激を受けて、痛みを感じてしまうというわけです。

けれども今は痛みのない、患者の体に負担のかからない技術が確立されている病院が多いのも事実です。

ただ、最近は「軸保持短縮法」という方法を用いて検査を進めていくケースが多くなっていることで、痛みがまったく出ないと評判なのです。この方法は、腸を押したり、あるいは刺激を与えることは一切せずに、腸の形を維持しながら検査を進めていくことができるのです。お医者さん側から言わせると、「相当難易度の高い技術」だそうですが、今はこの技術を身につけているお医者さんが多いと言われています。

そのせいか、「痛みがあるのを覚悟していたけど、全然痛くなかったし、あっという間に終わっちゃったよ!」という内視鏡検査を受けた人からの意見も実際にありました。ですからこれまで胃腸の内視鏡が苦手だったという人でも、抵抗なく検査を受けることができるのは間違いありません。

今こそ積極的に内視鏡検査を受けてみよう

がんは早期発見できるかどうかで、その後の明暗が分かれます。国民病とも言われるがんに対する治療法は、長い年月をかけて進化の過程を辿ってきたものの、結局は「早期発見がカギ」となってしまうわけです。毎日毎日働いて、というのはもちろん大切ですが、体調が悪くなったら元も子もありません。そのために「内視鏡検査を受けて、自分の体は大丈夫なのか」を把握しておくことは大切です。

まだまだ元気に働きたい、家族と楽しく過ごしたい、子供の成長を見守りたい……などと考えているサラリーマンは、まずは内視鏡検査を受けてみてください。今は自覚症状がなくても、体のなかで異変が起きていることはあり得ます。それで健康な状態であることがわかれば良し、何か異変が見つかれば、その時点で手を打てばいい――そう考えるのがあなたにとって最善の選択であるはずです!

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