【今からでも遅くない!】50代が絶対受けるべき大腸内視鏡検査を解説

大腸がんにかかりやすいのは一体何歳なのか?皆さんはご存知ですか?

実は、大腸がんの罹患率は40代から増えだし、50代ではさらに急増するのです。充実した50代を過ごすためにも、健康な体のまま前進したいものですが、年齢を重ねていくとともに免疫力も弱くなり、病気にかかりやすいのは確かですし、病気は突然やってきます。この50代が、大腸がんにとっても非常に鍵となる時期なのです。

この記事では、50代におけるがんのリスク、大腸がんの前段階ともいえるポリープがんを予防するにはどうすればいいのかについて説明します。ぜひ最後までお読みいただき、検査の重要性を理解したうえで検査を受けに行ってほしいと思います。

50代におけるがんのリスク

大腸がん罹患率は50代で急増

2017年にがんにかかった人は、約85万人。性別で、部位別に見てみると以下の通りになっています。

  • 男性:1位 胃 2位 肺 3位 大腸
  • 女性:1位 乳房 2位 大腸 3位 胃

大腸がんは男女ともにトップ3に入っています。それだけ日本の中ではメジャーながんとなっているのです。
下のグラフは大腸がんの年代別罹患率(がんにかかる確率)を表したものです。最初に話した通り、40代で増え始め、50代で急にぐんと伸び、増えていくことがわかります。そして60代、70代、80代……と高齢になればなるほど罹患率は高くなっていきます。つまり急増する50代の時点で、何かしらの対策をしなければならないのです。

 

(国立がん研究センターがん対策情報センターのグラフデータベースはコチラ

大腸がんの原因は食生活の変化

では、なぜ大腸がんにかかる人がこんなにもいるのでしょうか?解説していきたいと思います。

まず大腸の長さはどのくらいあるのか、ご存知でしょうか?実はおよそ2mもあるんです。

大腸は、結腸と直腸肛門から構成され、小腸で消化吸収された残りの腸内の容物を、水分を吸収していきながら大便に加工していく、それが大腸の大きな役割なのです。大腸の粘膜のあるところだと、どこででもがんができてしまう可能性があります。日本人では欧米人に比べて大腸が長いため、S状結腸と直腸に大腸がんができやすいと言われています。

そしてある調査によると、大腸がんに罹患した人は、昭和の頃と比べておよそ3倍にも増加したと言われています。なぜこれほどまでに増えたのか?その一因として挙げられるのが、「食生活の変化」です。

和食から洋食への変化――これがもっとも大きいと言われています。アメリカでは胃がんの患者が少なく、トップは大腸がんであると言われています。日本もアメリカ同様、大腸がんと胃がんが競っているような状況です。食生活の何が問題なのかというと、動物性脂肪を多く摂り、繊維質の多い野菜を敬遠するようになったということです。それぞれの栄養素にはこんな特徴があります。

  • 動物性たんぱく質・脂肪・・・分解する過程で発がん性物質を生じる
  • 繊維質・・・腸内で消化されず、発がん性物質を吸着しながら便として排出される

したがって、この食生活が続くと、発がん性物質をどんどん生み出し、体内に留まりすぎてしまってがんになるリスクが高まってしまいます。この洋食主流の食事のスタイルというのは今後も変わらないでしょう。

そして最近の研究結果によると、アルコール肥満もがんの危険因子であることが判明しました。大腸がんには発生要因が多くありますし、年齢とともにやはりリスクが高くなってきてしまいます。

ポリープはがんの始まり!

(引用:日本消化器病学会ガイドライン 大腸ポリープガイドQ&A

大腸がんのおよそ8割は、ポリープから発生すると言われています。ポリープとは、腸内の粘膜が隆起してできるイボのようなものです。このポリープがある程度のサイズになってくると、中から少しずつガン細胞が混じっていき、そのうち全てがポリープからガン細胞に変貌してしまいます。

がん細胞への変異は、早い人だと5年、遅い人だと20年くらいかかります。つまり、50代になってから大腸がんを発症する人は、30代~40代後半の段階でポリープが潜伏していた可能性が高いのです。

ポリープの大きさでいうと、6mm以上のサイズになると、がん化する確率が高くなります。ですから6mmを超えたときには、積極的にポリープを切除する方向で考えるとよいでしょう。

50歳以上の人が検査を受けて、ポリープが見られなかった場合、その後5年間は1cm以上のポリープが見つかる確率が相当低いと言われています。症状がないという人も念のため大腸内視鏡検査を受けてみたほうがよいですし、万が一ポリープが見つかったときには、その大きさなどから、検査をした担当の先生と相談してみるのもよいでしょう。

がんは早期発見が最も重要

大腸内視鏡検査を受けよう!

そこで大切なのが「早期発見できるかどうか」。つまり、がん化する前のポリープの段階で取ってしまうことです。その意味で、大腸内視鏡検査でチェックし、万が一ポリープがあったら、治療してしまう。これが一番有効な方法です。
50代の人は、

  • 検査を受けて自分の大腸内がどんな状態にあるのか
  • もしポリープがあったらその大きさはどのくらいなのか
  • 今すぐにでも切除したほうがいいのか

など、こと細かに自分の体の状態を知っておくべきです。

そのためにも大腸内の環境は適度にスッキリさせておき、食物を不要に溜め込まないようにすることも、50代以降の健康を維持していくうえで大切なことであるのは言うまでもありません。

苦痛のない検査方法を確立している病院が多い

大腸内視鏡検査はお尻から検査の機器を入れます。そこで「痛いんじゃないか」と不安に感じる人もいるかもしれません。しかし、現在はインターネットがありますから、それで検索するといいでしょう。もちろんかかりつけのお医者さんがいれば紹介してもらうのも一つの手です。

大腸内視鏡検査は、検査方法・最新機器・熟練の専門医などが決め手になるでしょう。どれが正しい情報なのかという目線でチェックしたいのであれば、一般の患者さんが投稿した「口コミ」をもとに情報収集してみるのも手です。

また実際に検査を受けるとなると、検査中の痛み費用なども気になるところです。こうした点も、病院に伺う前に、電話で病院に直接聞いてみてもいいでしょう。

最後に

いずれにしても、50代は体調面で優れないこと、一見健康そうに見えても、実は知らず知らずのうちに内臓に負担をかけている、なんていうことが多々ある時期です。50代は身体の分岐点と言っても過言ではありません。

そうしたことも踏まえ、自分自身をあるいは家族を安心させるためにも、大腸内視鏡検査を受けてみてはいかがでしょうか。健康維持のため、まず一歩踏み出しましょう。

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