大腸内視鏡検査を受ける病院を探すとき…
「大腸内視鏡検査を受ける病院に、良いも悪いもあるの?」
「どれも同じじゃないの?」
と気になったことはありませんか?
実は、病院によって検査方法も対応の仕方も全然違うんです!
「大腸内視鏡検査」と検索しても病院のページばかりで、どうやって病院を選べばいいかわからないあなたへ!
良い病院を考えるときの4つの基準をこの記事ではお伝えします。また検査についても解説しているので、ぜひ受診する際の参考にしてみてください。
そして最後には各地域のランキングやおすすめ医院をまとめたページも紹介しています!
目次
大腸がんについて
まずは予備知識として、大腸がんと、大腸内視鏡検査について知っておきましょう!
大腸がんの原因は食生活!?
欧米型の食生活には、動物性たんぱく質と脂質が多く含まれています。これらを分解する過程で発がん性がある代謝産物を生じると考えられています。つまり、欧米型食生活を続けすぎると発がんのリスクが高くなってしまうということです。
また、欧米型の食生活には「食物繊維」が少ないということがあります。本来ならば、食物繊維は先ほどの発がん性のある代謝産物を吸着しながら、便として排出されます。しかし食物繊維が少ないということは、それだけ吸着できるものが少ない…ということは、発がん性がある代謝産物が腸内に留まる時間が長くなってしまうのです。
そして国立がん研究センターによると、飲酒・喫煙なども大腸がんの発生要因に挙げられています。
では予防をするにはどうしたらいいでしょうか?国立がん研究センターによると、以下のように述べられています。
日本人を対象とした研究結果では、がん予防には禁煙、節度のある飲酒、バランスのよい食事、身体活動、適正な体形、感染予防が効果的といわれています。大腸がんを予防するには、食物繊維を含む食品の摂取が効果的であることがわかっています。結腸がんの予防には、運動も効果的です。(国立がん研究センターのページはコチラ)
大腸内視鏡検査は精密検査!
大腸内視鏡検査とは、基本的に便潜血検査という簡易検査を行い、結果が陽性・要精検となった場合の精密検査にあたるものです。
肛門から内視鏡を挿入し、内視鏡の先端についているカメラで大腸の中を調べます。腸内に異常がないか、画像を拡大することもできます。ポリープ等を見つけた場合は、採取して診断にかけたり、小さいものであればその場で切除することも可能です。
挿入時間は約10分、検査全体の時間も約30分と短いですが、前日の夜の食事には注意が必要です。また、検査前夜と当日は、腸内を洗浄するため2L以上の下剤を飲みます。こちらも注意が必要です。
検査の前日の注意点について知りたい方はコチラの記事を↓
便に血液が潜んでいないかを調べる検査です。大腸がんがあると、便が組織と擦れて血液が付くことを利用して、便潜血を調べることで大腸がんを見つけることができます。
検査方法は、自宅で便の表面を採便用の棒でこする、という流れを2日間行うだけです。しかし、「便潜血検査で陽性と出たのに大腸がんではなかった」「陰性と出たのに実は大腸がんだった、ポリープがあった」ということも多々見られます。そのため例え陰性だったとしても、安心してはいけないのです。
検査のランキング上位はこんな医院!
それでは、実際にランキング上位に入ってくる医院はどんな医院なのでしょうか?4つの特徴に分けて解説していきたいと思います。
特徴① 痛みを感じることが少ない
一般的な検査では、大腸内に大量の空気を入れて膨らませて検査を進めていきます。そのためお腹が張って違和感があります。更にそこへスコープを挿入するので、乾燥した大腸が引っ張られて痛みも感じてしまいます。
しかし、痛みを感じることが少ない医院ではいくつかの種類の検査法があります。その種類は以下の3つです。
- 空気(通常早期)を使用する←一般的な方法
- 炭酸ガスを使用する
- 水浸法
1. 空気(通常送気)を使用する
標準的な医院で挿入する空気(ガス)は身体に吸収されることはありません。そのため、自然にガスを排出するまではお腹が張って苦しく、違和感が残ります。検査中に気分を悪くする方も中にはいます。
そして検査後もすぐにガスが抜けることはなく、長い場合は1週間程度お腹が張った感覚が残ってしまうので、日常生活にも影響が出てきます。
2. 炭酸ガスを使用する
炭酸ガスは、常温で気体、無色、無臭、水溶性があるという特徴を持っています。そのため、通常送気に比べて約200倍も体の粘膜から吸収がされやすいガスです。
したがって、腸内に残るガスは少なく、検査中はもちろん検査後の苦痛を和らげることができます。「お腹の張り・痛み・違和感がある」といった患者の声を聞き、炭酸ガスに切り替える医院が多くなっています。
3. 水浸法
水浸法は空気を入れない代わりに、少量の水を入れたり吸ったりしながら進めていきます。このため痛みをほとんど感じないとも言われています。空気を入れる場合、約1Lから2Lが必要になりますが、水浸法では総量として100~200mL程度と少量で済みます。
したがって腸内が過度に膨れることもなく、摩擦抵抗も低いので、スムーズにスコープを入れて検査を行うことが可能になっています。水の浮力も生じて従来の1/4程度の力でスルスルとスコープが進んでいくことで、大腸内に穴が開くなどの事故も防げるため、安全面でもメリットの多い方法です。
特徴② スペシャリストが多数いる
スペシャリストといっても、以下の3つのスペシャリストがいます。
- 検査症例数が多い医師
- 大腸がん治療の名医
- 日本消化器内視鏡学会指導医
検査症例数が豊富な医院はランキング上位に挙がってきます。数多くの受診者の大腸内視鏡検査を行っているということで、検査自体が非常に手馴れているのです。たまにしか検査を行わない医院よりも、とても安心感がありとても検査が上手であるということです。
腸内の形や大きさ、狭さなども人によってさまざまです。多くの受診者の腸内を見ていることで、癒着があった場合や難しい腸の形状であっても症例によって対策が取れているので安心できます。
次は大腸がんの治療の名医がいる医院です。万が一、大腸がんが見つかった場合でも、安心して治療に臨むことができるでしょう。がんではなかった場合でも、大腸がんの名医なのでさまざまな大腸の異変を見つけ出してくれます。
最後に日本消化器内視鏡学会指導医に認定された医師のいる医院です。この指導医は専門的な医師を育成する側であり、プロ中のプロの医師のことです。常に変化し続ける医療の現場の中で、最新の知識と技術をいち早く取り入れて、それを教える立場となっている医師はまさにプロフェッショナルで、安心して検査をお願いできるでしょう。
総合的に見て、スペシャリストがいる医院では、経験が豊富な医師がいるということが分かります。不安が多い検査で、もし何かあったら…と考えると沢山の治療や検査を行っている医師がいることで、不安を解消することができます。経験があるということは、高い技術も持っているので検査もスムーズで、痛みも少なく済むということも特徴になっています。
特徴③ 最新技術や設備が整っている
せっかく検査を受けるなら最新技術を用いて痛みが少ない検査が受けられたり、どんな小さな異変があった場合でもその場で気づくことができると嬉しいですよね。そのために、進歩し続けている医療の検査技術を取り入れた病院なら、安心して受診できます。
ここでは、最新技術の無送気軸保持短縮挿入法とNBIシステムを紹介します。
無送気軸保持短縮挿入法
標準での大腸内視鏡検査はループ挿入法と呼ばれる検査です。これは、先端にカメラの着いたチューブを挿入して波打った形状の腸内に押し込みながら先に進めるために、腸がつっぱり痛みを伴います。あまりの痛さのために、多めの鎮痛剤を服用しなければならない方もいます。
このループ挿入法に替わる最新技術として出てきたのが、無送気軸保持短縮挿入法です。無送気軸保持短縮挿入法は、空気を入れることなく蛇腹のように波打った形の腸を少しずつ畳み、短縮させながらカメラを進めていく方法です。無理に腸が引っ張られることがなく、大量のガスで腸内が張ることもないので、圧倒的に痛みや違和感を感じることなくできる検査法です。
NBIシステム
検査自体もそうですが、腸内を映し出すカメラやモニターもハイビジョンを搭載していると、より鮮明に映し出すことができ正確に状態を判別することができます。NBIシステムを使用すると、特殊な光を当てて粘膜の微小な血管や腫瘍の模様を強調して見ることができます。このシステムは、大腸がんなどの病気を早期に発見することができる質の高い診断を可能にしてくれます。
そして早期発見をすることで、小さなポリープの場合はその場で切除することができ、体への負担も少なくなります。最新医療の技術で検査を行うことで、多くのメリットを得ることができるでしょう。
特徴④ 受診者への配慮が優れている
受診者への配慮としては、以下の点があげられます。これらは医院によって異なることも多いため、医院を決める一手ともなるでしょう。
- 器具の洗浄方法
- 外観や内装
- スタッフの対応
- 女性医師の在籍・医師の指名制
外側から簡易的に診る検査に用いる器具とは違い、臓器を直接診る内視鏡は重要な器具です。もちろん器具は使い捨てではないので、他の受診者にも使用していると考えると衛生面は非常に気になる点になります。どんな器具洗浄法なのかを知っておくだけでも、医院の判断基準になります。
洗浄の際も1本1本取り扱うようにするなど、日本消化器内視鏡学会が推薦推奨している消毒の仕方を行っている医院は信頼性がありとても評価が高いです。その他にも、最も強力な消毒による洗浄で衛生面に配慮されている医院は安心感があります。
また、医院の外観や内装が清潔なこともとても大切です。初めての検査では誰もが緊張しますし、病院に対して少し抵抗がある方も少なくはありません。綺麗な院内で明るい雰囲気だと、受診される方も気持ち良くリラックスして過ごすことができて、気分も上がります。
見た目だけではなく、受付や医師のサポートをしている看護師などのスタッフの対応も大切です。混雑する病院なだけに早い対応はもちろんですが、緊張して診察や受診される方に対してのフォローもしてくれるスタッフがいると心強いですよね。
女性にとっては、女性医師が在籍していて、指名することができるとなお安心です。お尻からスコープを入れる大腸内視鏡検査は、男性でも抵抗がある検査ですが、女性だとなおさらでしょう。同性の医師がいて指名することができると、羞恥心も和らぎます。また、男性医師に相談しづらいことでも話しやすいので、何か体調の不安がある場合でも安心でしょう。
各地域のランキング・おすすめ医院
東京でお探しの方↓
大阪でお探しの方↓
名古屋でお探しの方↓
まとめ
ただでさえ病院に行くこと自体に不安を感じているのに、ネットで調べたときに「痛い」「辛い」というワードが出てくると、さらに行くことをためらってしまいます。
検査経験の豊富な医師がいる、痛みを感じにくい検査を行ってくれるなど、小さな異変も見逃さない安心感のある医院なら、そうした不安を払拭してくれるでしょう。
しかし全てを備えている医院ももちろんありますが、地域によってはない場合もあります。
その時は、自分の中でどんなポイントを優先させるかを決めるだけでも医院選びが違ってきます。ぜひ、自分に合った医院を見つけて大腸内視鏡検査を受けてみましょう!